あなたの家の床はリノベーションできる? 床材の種類や選び方を解説

フロアの美しさを引き出すことにフォーカスし、豊富な技術革新と知識を持つフローリングメンテナンス業界の第一人者。

スウェーデンBona社の日本代理店 株式会社オカベです。


昨今、「リノベーション」という言葉をよく耳にするようになってきました。

フローリングを長く使っていると、「フローリングの傷や汚れが気になる」とリノベーションを考える方もいらっしゃるかと思います。

また、環境への影響などを考慮して、「将来リノベーションできるようにしておきたい」と新築のご自宅のフローリング選びに悩んでいらっしゃる方もいらっしゃるでしょう。

床材の種類によって、リノベーションする際の選択肢は異なります。

『自宅に使われている床材はどのようなものか』を知ることは、フローリングをリノベーションをする際にとても重要になります。


今回は床材の種類と選び方、そしてフローリングのリノベーションについて解説します。

フローリングの種類

フローリングは、「無垢フローリング」「住宅用フローリング」の2つに大別されます。

 

「無垢フローリング」とは天然の木でできた床材のことです。
丸太から切り出された木がそのまま使用されているため、すべてが木でできています。

狭義では、天然木から切り出した一枚板の木材からできたフローリングを「無垢フローリング」と呼びます。
しかし、今回は、複数の木材を互い違いに組み合わせ、上に厚い天然木を接着した「複合フローリング」や「3層フローリング」も含めて、「無垢フローリング」としてお話していきます。

もう一方の、「住宅用フローリング」はMDFや集成材、合板といった板材の上に薄くスライスした天然木(または木目調シート)を張り合わせた床材のことです。
木質系フロアやシートフローリング、家庭用フローリングなどと呼ばれることもあります。

日本のマンションや一軒家では、9割以上が住宅用フローリングを使用しています。

もし、「自宅の床材が何か分からない」という方がいらっしゃったら…
契約時に「無垢フローリングです。」と聞いていないのでしたら、住宅用フローリングと考えて間違いないでしょう。

床材の選び方

本物志向でこだわりたい方は無垢フローリングを。価格の安さを重視したい方は住宅用フローリングを選ぶのが定番です。

しかし、どちらにもメリット・デメリットはあります。
定番の選び方だけを意識せず、メリット・デメリットを理解した上で、ご自分が重視するポイントを考えて、床材を選びましょう。

無垢フローリング

無垢フローリングは天然の木でできているため、質感に温かみがあります。

また、天然の木ですので、時間が経てば経つほど色合いが変化していきます。
「アンティーク家具のように経年変化を楽しめる。」それが無垢フローリングの魅力のひとつです。

傷がついてもサンディングでメンテナンスが可能なところも無垢フローリングのメリットです

無垢フローリングは、正しくお手入れすれば、何世代にも渡ってその魅力を楽しめる
そんな床材です。

ただし、湿気や気温の変化に弱く、反りや隙間が生じやすいという欠点もあります。

そのため、室内の湿度を調整ことが大切です。

木のぬくもりが感じられる無垢フローリング

住宅用フローリング

住宅用フローリングは、無垢フローリングより安価なので、施工費用を抑えられるのが魅力です。

その費用は無垢フローリングの3分の1以下と言われています。

価格の安さから、多くの方は、予算内に抑えるために住宅用フローリングを選ばれます。

しかし、安価なのは理由があり、住宅用のデメリットはまさにその理由に由来します。

住宅用フローリングに使われている、化粧単板と呼ばれる表面の木材(または木目調シート)。
これは、厚みが0.2mm程度しかありません。

薄い化粧単板は、古くなるとひび割れが起こりやすく、見た目が悪くなってしまいます。

突板のひび割れ(クラック)の実例


このような劣化は、ダイニングテーブルの周辺といった使用頻度の高い場所。または、窓際などの紫外線の影響を受けやすい場所でより発生しやすい傾向にあります。

新築時は100点だった美しさは、年数が経つほどにどんどん劣化していきます。
そして、「部屋がキレイに見えない」といった不満につながります。

また、無垢フローリングのようにサンディングして長く使うこともできません。

フローリングを削ってリノベーションするためには、フローリング表面層の厚みが3mm以上必要です。
0.2mm程度しかない住宅用フローリングは削ることができないのです。

つまり、住宅用フローリングが劣化した場合は、基本的には「張替えるしか選択肢がない」ということになります。

サンディングによるリノベーションの注意点

先ほど、「サンディングには、フローリングの表面層の厚みが3㎜以上必要です。」と書きました。

無垢フローリングを使われている場合も、表面層が3mm未満の場合は、サンディングはできないと考えていただいて問題ありません。

サンディングはフローリングの表面層を0.5mm~0.8mm程度削り、表面にあった傷や汚れを取り除く作業です。

表面層の厚みが3mm未満のフローリングは、サンディングすると表面の木部の化粧単板がうすくなりすぎてしまい、反りの原因になることがあります。
場合によっては、表面の化粧単板がなくなってしまうこともあります。

表面層が3mm未満のフローリングの場合は、リノベーションではなく張替えをおすすめします。

無垢フローリングなら、必ずサンディングできる?

一般的に、無垢フローリングは厚さ15mmあります。
つまり、傷んだ場合は「サンディングでリノベーション」が可能です。

ただし、複合フローリングや3層フローリングでは表面層が3mmに満たない場合もあります。
この場合は、サンディングはNGです。

表面層が3mmに満たないフローリングを削ると、部分的に下地が露出します。
その結果、仕上がりがまだらになってしまいます。

 

 

サンディングを検討される時には、そのことを思い出してください。

サンディングにかかる費用

一般的な無垢フローリングは、表面層の厚みにもよりますが、3~4回サンディングしてリノベーションすることができます。

リノベーションの費用は、張替えよりも安い場合がほとんどです。

どのくらい安価で済むかは、対象面積の大きさによりますが、広い方がよりコストメリットが出ます。

張替えと比べて40%程度の費用でリノベーションできることもあります。

無垢フローリングは住宅用フローリングと比べると、初期費用が掛かります。
しかし、サンディングリノベーションという選択肢がある分、長期的に見るとコストを抑えられるのです。

私たちがサンディングリノベーションをおすすめする理由

サンディングリノベーションは張替えに比べて費用が安いということは、上述の通りです。

その他にも、サンディングリノベーションには、「環境にやさしい」「環境負荷が低い」というメリットがあります。

BonaとIVLスウェーデン環境研究所が共同で、環境への影響を調査した結果、以下のようなことが分かりました。

リノベーションは張替えに比べて

 

リノベーションは既存の床材をそのまま生かし、再生させます。
つまり、床材の撤去やゴミの処分、新しい床材の輸送といった手間がかからないのです。

そのことが、二酸化炭素排出量の削減や、省エネ効果につながっています。

品質が良いうえに、環境にも優しい。
特に環境への意識の高いヨーロッパでは、無垢フローリングが多く使われます。
そして、傷んできたらリノベーションをして、長い間大切に使っているのです。

また、最新のリノベーション方法では、フローリングのルックスをガラリと変えてしまうことも可能です。

色を替えたり、光沢を替えたり。
張替え同様、部屋の雰囲気を一新することができるのです。

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