フロアの美しさを引き出すことにフォーカスし、豊富な技術革新と知識を持つフローリングメンテナンス業界の第一人者。
スウェーデンBona社の日本代理店 株式会社オカベです。
新築の家のフローリング。大切に使いたいから、と入居前にワックス掛けを検討される方も多いのではないでしょうか?
本当に、新築のフローリングにワックスは必要なのでしょうか?
ワックスを塗れば、フローリングが長い間キレイに保てるのでしょうか?
最近のフローリング材は、工場で製造される段階で、何らかの塗装加工がされている場合がほとんどです。
そのため、実際にワックスを必要とするケースはさほど多くありません。
今回は、新築のフローリングにワックスを使わなくても良い理由。
そして、ワックスなしで新築のフローリングをキレイに保つ方法を解説します。
新築のフローリングにはワックスがけが必要?
多くの人が新築のフローリングに「何か手を加えなければならない」と思いがちです。
しかし実際には、ワックスがけをする必要性はそんなに高くありません。
その理由には以下のようなものがあります。
ほとんどのフローリングはUV塗装で仕上げられている
近年はほとんどのフローリングが工場UV塗装で仕上げられています。
「UV塗装」は基本的にワックスと比較にならないくらい保護する力が強い塗装です。
強固な保護膜の上に、新たに耐久性がはるかに劣るワックスを塗る利点はありません。
UV塗装とは、特殊な塗料を塗り、紫外線を照射することで、フローリング表面に塗膜を形成する塗装のことです。
強靭で透明な美しい塗膜が、フローリングを保護する役目を果たします。
フローリングの塗装には、他にもウレタン塗装(ウレタン樹脂を主成分とした塗料による塗装)があります。
塗装の違いによる塗膜の強さは、一般的に以下のような順番となります。
UV塗装 > ウレタン塗装 >>> ワックス
塗膜の強さは、保護力の強さとイコールです。
つまり、ワックスはほかの塗装と比べると保護する力が弱いということになります。
また、ワックスの塗膜は非常に柔らかいため、簡単に傷ついてしまいます。
すると、その傷が気になるので、再度ワックスをかけるということになるでしょう。
ワックスは一度塗ってしまうと、必ず定期的に塗り直す作業が発生します。
せっかくワックスよりはるかに強い保護膜があるのに、その上にワックスを塗布する。
そのことで、フローリングの表面は常に傷つきやすくなるだけでなく、メンテナンスに手間がかかるようになるのです。
そもそも「ノンワックス」タイプのフローリングが使われている
近年はワックスが不要な「ノンワックス」タイプのフローリングもあります。
ご自宅の床がこの「ノンワックス」タイプのフローリングであれば、その名の通り、ワックスがけをする必要がありません。
ノンワックスタイプのフローリングは、表面に木目調の特殊なフィルムが貼り付けられています。
このフィルムによってフローリングが保護されているため、ワックスが必要ないのです。
新築のフローリングにワックスがけをするメリット・デメリット
ワックスの必要性が低いフローリングでも、「ワックスを塗ってはダメ。」というわけではありません。
もちろんワックスを塗ることにメリットもあります。
ワックスを塗ることのメリット・デメリットをよく理解して、ご自身で判断されるのが重要です。
ワックスがけのメリット
1. 床材自体に傷がつきにくくなる
なぜフローリングにワックスを塗るのか?
それは、暮らしていくうえで避けて通れない傷から、床を保護するためです。
フローリング自体に汚れが付着したり、椅子や机を引きずっても傷がつかないようにする。
それが、ワックスを塗る最大の目的であり、メリットです。
2. 床がピカピカになる
ワックスをかけると、床の表面についた細かな傷が埋まり、フラットになります。
フラットになると、光が均一に反射するので、床には光沢が生まれます。
ワックスがけをするデメリット
1. 床が黒ずむ恐れがある
ワックスがけを繰り返すと、ワックスとワックスの層の間に汚れが入り込んでしまうことがあります。
こうした汚れは、表面に付着した汚れと違い、簡単には取ることはできません。
取れない汚れが蓄積した結果、黒ずみとなってしまうのです。
こうなると一度ワックスをすべて剥がすという作業(ワックスはく離作業)を行う必要があります。
2. 定期的にワックスを塗り直す必要がある
ワックスがけは一回だけ行えばよいものではありません。
フローリングをキレイに保つためには、半年ごとにワックスがけをする必要があります。
また、いつかは「ワックスはく離作業」をする必要もでてきます。
「ワックスはく離作業」は大変リスクの大きな作業です。
もしかすると、「ワックスはく離作業」の失敗によって、ご自宅のフローリングを張り替えなければいけなくなる…
そんなことも起こりえるのです。
3. ワックスがあわないと、一部だけはがれてムラになる
フローリング用のワックスは様々なものが市販されています。
ご自宅のフローリングと相性の悪いものを塗ってしまった場合、フローリングにきちんと密着せず、一部分だけがはがれたようになってしまい、フローリングがムラになってしまうことがあります。
どうしてもワックスがけしたい場合にはしてもよいけれど……
ここまで、ワックスをかける必要性は低いとお話してきました。
しかし、絶対にワックスがけをしてはいけないというわけではありません。
(お手入れの大変さなどを考えると、基本的にはおすすめしませんが…)
もし、ご自宅のフローリングにワックスをかけると決断されたなら、以下の点に注意をしてください。
- 黒ずみを防ぐために、ワックスを塗る前に、フローリングをキレイに掃除をしましょう。
- ワックスは適量を守りましょう。多すぎても、少なすぎてもダメです。
- できればご自宅のフローリングのメーカーが推奨するワックスを使用しましょう。
- 元々のフローリングの仕上げに近いツヤのワックスを選びましょう。
新築のフローリングをキレイに保つ方法
さて、ここからは、ワックスなしでフローリングをキレイに保つ方法についてお話していきます。
その方法とは。「日々、こまめにお手入れをする」 これにつきます。
そこで、私たちがおすすめするのは、「毎日の乾拭き+週に1度のクリーナー拭き」です。
小さなゴミやホコリ、砂粒などはフローリングの傷の原因になります。
毎日、モップや掃除機を使って乾拭き掃除をすることで、ゴミやホコリを取り除き、フローリング(フローリングに塗られた保護膜)に傷がつかないようにしましょう。
毎日の乾拭きで取り残したゴミやホコリ、皮脂汚れや油汚れといった、乾拭きだけでは落としきれない汚れは週に1度、クリーナーを使って拭き上げることで、スッキリ・キレイに落とします。
時間がたつと落ちにくくなる汚れもあります。
このサイクルで掃除していただくのが、私たちはベストと考えています。
また、フローリングを保護するために、家具の脚にフェルトを貼ったり、保護カバーを付ける、というのも大切です。
フローリングのお掃除にはBona!
Bonaには、日々のお掃除を簡単に、効率的に行うためのツールがそろっています。
毎日の乾拭き掃除には、BonaプレミアムマイクロファイバーモップにBonaプレミアムマイクロファイバーダスティングパッドを取り付けてお使いください。
長短2種類のマイクロファイバーが静電気を起こし、ゴミやホコリをモップに吸着します。
フローリングの溝に入り込んだホコリもスッキリ取り除けます。
週に一度のクリーナーでの拭き上げの際には、ダスティングパッドをBonaプレミアムマイクロファイバークリーニングパッドに付け替えます。
使うクリーナーはBonaフロアクリーナーがおすすめです。
フローリングにフロアクリーナーを直接スプレーし、クリーニングパッドで拭き上げるだけ。
洗剤成分が床に残留しないため、二度拭きも不要です。
もし、週に1度と言わず、クリーナー拭きをされる方がいらっしゃったら…
Bonaプレミアムマイクロファイバースプレーモップもおすすめです。
Bonaプレミアムマイクロファイバースプレーモップは、クリーナーとモップが一体になった便利なモップです。
手元のハンドルを握ってスプレーをシュっと吹き付けたら、モップを動かして拭き上げるだけ。
より手軽にクリーナーでのお掃除をしていただけると思います。
パッド類は洗濯機で500回洗える耐久性を備えており、お財布にも環境にもやさしくなっています。
ぜひ一度、お手に取ってみてください。