スチームモップでフローリングは傷んでしまうのか

フローリングのリノベーションからメンテナンスまで、“床”のトータルソリューションで快適な足元を提供する株式会社オカベです。弊社はフローリングメンテナンス製品で世界シェア1位のBona社の日本代理店でもあり、家庭で毎日できる正しいフローリングのお手入れを優れた製品とともに紹介しています。

長期化するコロナ禍でおうち時間がすっかり長くなり、これまで帰って寝るだけだった家の価値を再び考え直している方も多いのではないでしょうか。あらためて家中を見回してみると「気付かなかったけれど、結構汚れているなぁ」と感じる箇所もあるはず。特に床。日常的には掃除機程度のお手入れに留まっていたところを、この際大々的にキレイにしてみるのはいかがでしょうか。昨今は家庭用の清掃器具もすっかり種類が豊富になりましたが、今回はその中でも特に人気の高い「スチームモップ」についてお話しさせていただきます。

 

注目のスチームモップは万能選手?

スチームモップをご存知ですか?既に日常的に使用されている方もいらっしゃるかもしれませんが、簡単に説明させていただくと「洗剤を使わずに高温の蒸気によりしつこい汚れを落とせる掃除道具」です。約100度の蒸気=スチームで汚れを柔らかくしてから拭き取るのですが、高温による除菌・防カビ効果もあると言われているので近年注目されています。このコロナ禍で衛生意識が高くなり、屋内外問わずキレイな空間を保つ努力をしている方は多いことでしょう。スチームモップの効果を期待して、普段は掃除機や専用シートで乾拭き程度のお手入れだったフローリングにも使ってしまおう!と思っている方もいるかもしれませんね。

しかし、ちょっと待ってください!

そもそもスチームモップとフローリングは相性が良いのでしょうか?100度という高温と蒸気です。どんな場所にも使用可能というわけではありません。

 

スチームモップとフローリングの相性は?

言うまでもなく、フローリングは木でできています。そしてフローリングはその構造によって大きく2つに分類できます。

一つは「無垢フローリング」に代表される無垢系のフローリング。無垢材を使用した一枚木でできた床材や、厚張りの単板を使用した床材です。

もう一つは「住宅用フローリング」。木質系フロアやシートフローリング、フロアとも呼ばれます。表面のコンマ数ミリのみに木材(または近年は特殊印刷紙)を使用して、中は集成材や合板、MDFを使用しています。欧米では前者が主流ですが、日本のマンションや住宅に流通しているフローリングの9割近くは後者の住宅用フローリングです。

前置きはここまでにして、スチームモップとフローリングの相性の話。率直に申し上げると相性は良くないです。そもそも木は生きているときは水分を多く含んでいるもので、伐採時には含水率が100%以上のものは珍しくありません。樹種によって違いますが、含水率はおよそ40%から300%と言われています。それをゆっくりと乾燥させて、出荷後に反りや曲がりが起こらない程度にまで安定させていきます。ちなみにフローリング用の建材にするには最終的に含水率を8パーセント程度にまで下げます。

このように十分に乾燥したフローリング。そこにまた水を含ませたらどうなるでしょう。再び膨張し、反りや曲がりが起こってしまうかもしれません。ましてやスチームモップは高温の蒸気なので、木そのものだけでなく、フローリングを保護している表面の塗装にも負荷がかかります。貼り合わせている接着剤にも影響するかもしれません。これらを考えると安易に使用しない方が良さそうです。

 

フローリングの種類でも傷みやすさに差はあるのか?

 表面に厚みのある無垢系のフローリングと違って、表面にコンマ数ミリしか厚みのない「シートフローリング」には特に注意が必要です。近年のシートフローリングは、表面に使用しているのは “木”ではなくデジタルプリント、木目を印刷した“紙”なのです。表面は紙、中身はMDFを使用していることも多く、もはやフローリングと呼んでいいのかどうか…。コストは安価で寸法に狂いがないため、使いやすい建材であることは確かです。床は毎日歩くものにも関わらず、フローリングとして目に映る部分はコンマ数ミリしかありませんので、耐久性が高いとは言えません。シートフローリングにスチームモップの使用は間違いなくNGです。

 そして意外なところで「無垢フローリング」も注意が必要です。無垢なのに?と思いますよね。無垢フローリングの場合は、木そのものではなく塗装に注意しましょう。自然素材の代名詞として無垢材は人気が高く、コストアップにはなりますが健康志向の方や風合いを大切にしたい方、本物志向の方などに選ばれています。そしてせっかくの自然素材なので塗装にもこだわり「自然塗料」を使う方が特に住宅市場には多く見られますが、これがなかなかデリケートなのでスチームに対する耐性がほとんどありません。自然塗装の無垢フローリングにもスチームモップは厳禁ということです。

 

掃除する前にチェックしたいポイント!

 ここまでで、スチームモップとフローリングの相性が悪いことを述べてきましたが、全くのNGというわけではありません。水で拭くよりお湯で拭いたほうが汚れが落ちやすいように、スチームモップを使ってキレイにしたい方もいらっしゃると思います。その場合は、以下の点に注意してください。

 

表面に傷がないか…傷があると木の内部に水分が染み込む可能性が高くなります。

剥がれがないか…塗装が剥がれていると木の内部に水分が染み込み、単板のはく離の原因となる場合があります。

クラックがないか…深いクラック(亀裂)は致命的です。水分が入ることでクラックが悪化し、最悪の場合、化粧単板が割れてしまうこともあります。

 

塗膜(ワックス)が効いているか…ワックスに耐水性が十分にない場合もあります。水で絞った雑巾を床の上にしばらく放置し、白濁するようなら、スチームモップを使うとワックスが剥がれますので使用は避けましょう。

これらに注意して「いずれもクリアしているから大丈夫!」であれば、スチームモップを使用するという選択肢もあります。ただ、やはりリスクがあることは確かなので、よほどの理由がない限りは使用を控えていただきたいというのが本音です。

  

市販製品とBona製品の違い。フローリングの負担はこんなに違う!

スチームモップを使わずに、洗剤で床を拭き上げてキレイにすることはできます。ホームセンターやスーパーには家庭用洗剤が種類豊富にありますよね。手に取って、説明書きを読んで、場合によっては店員さんに尋ねて…なんてしていたら日が暮れてしまいます。成分を見ても効能を聞いても、結局どれが良いのかわからないですよね。

市販製品は玉石混交で、正しく選べばきちんと効果があらわれます。ただ、汚れを落とす力が強い製品=良い製品とは限りません。強力な成分の中には人体にも良くないどころか、地球環境にも悪影響を及ぼすものまであります。素材を傷めてしまうかもしれません。特に欧米では洗剤、薬剤に対する基準が厳しく、人体にも環境にも害がなく、十分に安全性が認められたものは、GREENGUARDやREACH規則、CLP規則などの安全基準を定めてラベリングしています。株式会社オカベが日本代理店を務めるBona社は環境先進国スウェーデンに本社があり、どの製品も厳しい検査基準をクリアしたものになっております。家庭用洗剤はエタノールや防腐剤、そして大気汚染の原因となるVOC(揮発性有機化合物)の含有率を極限まで少なくしているので、体にも地球にも大きな負担がありません。まず、製品としての安心・安全。その次に効能・効果があると考えております。

 

フローリングは日常的なお手入れで驚くほど長持ちさせることができます。Bona製品はフローリングの種類や清掃方法によって豊富に使い分けることができるので、毎日の拭き掃除から年に数回の大掃除まで広く対応できます。世界基準のメンテナンスを家庭でも実現してみてはいかがでしょうか。